仕事中に感じる、子どものことと職場のこと、板挟みの私
働く中で感じる、見えない綱引き
毎日、仕事に向かう時間。家を出る前に、子どもに声をかけ、今日一日の予定を確認します。いってらっしゃい、と見送って、私も職場へ。子どもが小さかった頃とは違う、中学生になった今も、働くシングルペアレントとして、仕事中に感じる特有のモヤモヤがあります。それは、子どものことと職場のことで心が揺れ動く、あの板挟みの気持ちです。
子どものことが気になる時間
パートに出ていても、仕事に集中しているつもりでも、ふと子どものことが頭をよぎることがあります。特に中学生くらいになると、親の知らないところで行動することも増えてきますので、心配の種類も変わってきます。
「ちゃんと学校に行ったかな」という基本的なことから始まり、「友達と何かあったんじゃないかな」「今日は部活が遅いけど、大丈夫かな」「帰宅時間過ぎたけど、ちゃんと家にいるかな」など、考え出すとキリがありません。
急な体調不良や忘れ物の連絡など、学校や子ども本人から連絡が入る時は、スマートフォンが鳴るたびに心臓がキュッとなります。大したことではないと分かっていても、すぐに駆けつけられないもどかしさや、「もしもの時」への不安がよぎるのです。
中学生なら自分で解決できることも増えましたが、それでも親として気にかけたい気持ちと、物理的に離れている現実の間で、心が落ち着かない瞬間があります。仕事中に送る「大丈夫?」の一言LINEに返信がないだけで、妙に不安になったりすること、ありませんか。
職場での申し訳なさ
一方、職場では、同僚や上司に迷惑をかけまいという気持ちが常にあります。子どもが小さい頃は頻繁にあった急な呼び出しや体調不良での欠勤も、中学生になり減ってはきましたが、ゼロではありません。
子どもが発熱したり、学校行事があったりする際に、「すみません、今日お休み(あるいは早退)させていただきたいのですが」と切り出す時の、あの声が小さくなる感じ。そして、「またか」と思われていないだろうかという、被害妄想のような気持ち。実際には皆さん理解を示してくださる場合が多いのですが、それでも自分だけイレギュラーな対応をお願いしているという意識は、なかなか消えないものです。
自分の担当する仕事を他の人に引き継いでもらう時、仕事中に子どもの対応のために席を外す時など、小さなことでも申し訳なさを感じてしまいます。その気持ちが、職場で精一杯頑張ろうという原動力になる反面、少し無理をしてしまう原因にもなっているかもしれません。
この板挟みは、きっと愛情の証
子どものことが心配で仕事に集中しきれない自分。職場で迷惑をかけたくなくて、少し無理をしてしまう自分。この二つの間で揺れ動く気持ちは、まさに板挟みです。どちらも大切にしたいのに、どちらかに負担をかけてしまうような、そんな罪悪感のようなものも感じます。
でも、考えてみれば、この板挟みの気持ちは、子どもへの深い愛情と、子どもを立派に育てたいという責任感、そして社会の一員として働こうとする誠実さの表れでもあると思うのです。どちらかを簡単に手放せるなら、こんなに悩むことはないでしょう。両方大切だからこそ、心は揺れ動くのです。
完璧にバランスを取ることは難しいかもしれません。でも、この「板挟み、あるあるだよね」と、同じように働くひとり親の皆さんと共感し合えるだけで、少し気持ちが楽になるような気がします。
今日も、子どもと職場の間で心を揺らしながら頑張った皆さん。本当にお疲れ様でした。明日もまた、少しずつ、できる範囲で頑張っていきましょうね。