わたしのひとり親ライフ

熱を出しても寝込めない…シングルペアレントのリアル

Tags: ひとり親, 体調管理, 疲労, 子育て, シングルペアレント

体調を崩すことへのプレッシャー

少しでも喉に違和感があったり、体がだるいと感じたりすると、ぞっとするような冷たいものが背筋を走ります。ああ、風邪の予兆かもしれない。この予感は、私にとって単なる不調を意味するものではありません。それは、日々の暮らしがストップしてしまうかもしれないという、恐ろしい可能性の始まりなのです。

シングルペアレントになってから、体調管理は私の隠れた最重要業務となりました。もちろん、以前から健康は大切でしたが、その「大切さ」の質が全く変わりました。自分が倒れることは、子供の食事の準備が滞り、学校の送迎ができなくなり、家事が回らなくなることを意味します。そして何よりも、仕事に行けなくなることは、そのまま生活に直結します。

周りに頼れる人がいないわけではありませんが、両親も高齢ですし、友人たちもそれぞれの生活があります。ましてや、急な発熱で「今日明日、子供をお願いできませんか」と気軽に頼める状況は多くありません。だからこそ、自分で自分の健康を守るしかないのです。

「私が倒れたらどうなる?」ふとよぎる不安

この「私が倒れたらどうなる?」という不安は、常に頭の片隅にあります。子供がまだ小さかった頃は、夜中に発熱した子供を抱えて救急病院に走る体力も必要でしたし、自分自身も睡眠不足でフラフラになりながら、それでも朝は起きて子供の支度をしていました。中学生になった今は、物理的な手がかかることは減りましたが、それでも食事の準備や洗濯、そして何より、家に一人きりにしてしまう不安は変わりません。

以前、無理がたたって数日寝込んだことがありました。熱はそれほど高くなかったのですが、とにかく体が動かず、起き上がるのも辛い状態でした。子供は幸いにも熱を出さずに済んだのですが、自分で簡単な食事を用意したり、部屋で静かに過ごしたりしてくれました。その時の、なんとも言えない申し訳なさや、子供に負担をかけてしまっているという情けなさは、今でも忘れられません。と同時に、自分で自分の面倒を見ることができるようになった子供の成長を、少しだけ頼もしく感じた瞬間でもありました。でも、やはり次は絶対に避けたい経験です。

小さな体調管理の工夫と「気合い」

そんな経験から、私はささやかな体調管理の工夫をするようになりました。と言っても、特別なことではありません。早く寝られる日は少しでも睡眠時間を確保すること。食事は完璧でなくても、せめて温かいものを口にすること。少しでも「おかしいな」と思ったら、無理せず早めに市販薬に頼ること。そして、何よりも「気合い」です。根性論でどうにかなるものではないと分かっていますが、この「倒れられない」という強い気持ちが、私を突き動かしている部分も少なからずあります。

疲れているのに、子供が寝た後に溜まった家事を片付けなければならない。体が重いのに、明日の仕事のために準備をしなければならない。そんな時、ふと「もう、全てを放り出して眠りたい」と思うこともあります。でも、そんなわけにはいきません。

完璧を目指さなくていい、でも…

私たちシングルペアレントは、体力勝負な毎日を送っています。仕事をして、家事をして、育児をして、自分のことはいつも後回し。それでも、体調だけは崩せないというプレッシャーと常に戦っています。

他のシングルペアレントの方々も、きっと同じような思いを抱えているのではないでしょうか。風邪なんて引いている暇はない、熱を出しても寝込んでいる場合じゃない、と自分を鼓舞しながら日々を過ごしている。それは、決して特別なことではなく、私たちにとっての「日常」なのかもしれません。

完璧な体調管理は難しいですし、時に無理をせざるを得ない状況もあります。でも、せめて自分自身のSOSには耳を傾けてあげたいものです。そして、どうしても辛い時は、誰かに頼ること、そして時には自分を許してあげることも大切だと、自分自身に言い聞かせています。私たちみんな、本当によく頑張っています。