たまの休日、理想と現実の狭間で。シングル母のリアル
待ち遠しい休日と、ちょっぴり重い気持ち
一週間、仕事と家事と子育てに追われていると、週末の休みが本当に待ち遠しくなります。やっと自分の時間が持てる、少しはゆっくりできる、そう思うだけで、なんとか乗り越えられるような気がいたします。
ところが、いざ休日を迎えてみると、朝目覚めた瞬間から「何をしようか」というワクスト(やることがたくさんありすぎて、何から手をつけたら良いか分からず、かえって動けなくなる状態)のような気持ちになることがしばしばです。
平日は時間に追われてできない家事を片付けたい気持ちと、とにかく疲れているから何も考えずに休みたい気持ち、そして子供と向き合う時間を作らなければという思いが頭の中でぐるぐると駆け巡ります。
理想の休日、そして現実
「今回の休みこそは、あれをやろう」と、心の中で小さな計画を立ててみたりいたします。例えば、
- たまった録画をやっと見る
- ゆっくりお風呂に浸かる
- 読みかけの本を読む
- 普段できない凝った料理を作る
- 気になっていたお店に一人で行ってみる
そんな「自分のためだけ」の時間を想像すると、それだけで少し心が満たされるような気がいたします。
でも、現実はなかなかそうはいきません。
朝起きてまず考えるのは、洗濯機のスイッチを入れること、子供の朝食を用意すること、そしてその日の子供の予定です。子供が大きくなり、自分のことは自分でできることが増えましたが、部活の送迎や友達との約束、塾の課題など、相変わらず親のフォローが必要な場面は多くございます。
特に中学生くらいになると、親と一緒に過ごす時間は減ってきますが、それはそれで少し寂しさを感じる一方、行動範囲が広がることで新しい心配事が増えることも事実です。子供が家で過ごすにしても、一緒に何かをするというよりは、それぞれの時間を過ごすことが増えます。そうなると、「じゃあ、私はこの時間でアレを終わらせよう」と、結局家事や他の「やるべきこと」に時間が吸い取られていくのです。
どこへ消えた?私の時間
掃除機をかけ、シーツを洗い、たまった買い出しに行き、夕飯の準備を少しでも進めておく…。そうこうしているうちに、あっという間に時間は過ぎていきます。ふと気づくと、楽しみにしていた録画は手付かずのまま、お風呂も簡単に済ませてしまい、本を開く時間もありませんでした。
子供が寝た後に、ようやく訪れる静かな時間。でも、体はもうくたくたです。楽しみにしていた「自分の時間」に何もできず、ただソファに倒れこんでスマートフォンを眺めているのが精一杯という日も少なくありません。
「何のためにこんなに頑張っているんだろう」と、少し虚しくなる瞬間も正直ございます。せっかくの休みなのに、全然休めていない、自分のために時間を使えていない、そんな気持ちになるのです。
完璧じゃなくて大丈夫
でも、ある時気づきました。この「理想通りにいかない現実」こそが、私の日常なのだということです。完璧な休日を過ごすことよりも、この日々の生活をなんとか回していくこと、そして子供が無事に、笑顔で過ごせていること、それが何よりも大切なことなのだと。
たまには、家事が中途半端でも、子供が部屋でゲームをしていても、自分は何もせずぼーっとしてみる時間を作ってみることにいたしました。それは、計画していた「自分の時間」とは違うかもしれません。でも、ほんの少しでも心を休ませてあげることは、次にまた頑張るための大切なエネルギーになります。
他のシングルペアレントの皆さんも、きっと同じように休日の過ごし方に悩んだり、理想と現実のギャップにため息をついたりしていらっしゃるのではないかと思います。自分だけではない、そう思うだけで、少し心が軽くなるように感じます。
完璧な休日でなくても大丈夫。少しでも心穏やかに過ごせる時間があれば、それが今の自分にとっては最高なのかもしれません。そう思いながら、また新しい一週間を迎える準備をするのでした。