バタバタな毎日、私の小さな「ご褒美時間」
終わりなきタスクと時間泥棒
毎日、目が覚めてから眠りにつくまで、まるでノンストップで駆け抜けているような感覚です。朝は子どもを起こし、朝食を準備し、自分も身支度を整え、学校や仕事へと送り出します。パートから帰れば、待っているのは夕食の準備、子どもの宿題チェック、洗濯、掃除。あれこれとこなしているうちに、あっという間に夜になり、子どもを寝かしつける頃には、もうへとへとです。
特に子どもが中学生になってからは、反抗期というほどではないにしても、親子のコミュニケーションの取り方が難しくなったと感じています。話しかけてもそっけない返事が返ってきたり、自分の部屋に閉じこもることが増えたり。これも成長だと頭では理解しているつもりですが、どこか寂しさを感じたり、きちんと関われているのか不安になったりすることもあります。
そうして子どものことに気を使い、家事や仕事に追われていると、「あ、今日も自分のために使える時間はほとんどなかったな」と気づくのです。読書をしたり、好きなドラマを見たり、ただぼーっとする時間すら、なかなか持てないのが現実です。
たとえ数分でも、自分だけの「ご褒美時間」
そんな忙しない日々の中でも、ほんの少しだけでも自分を労わる時間を持つことが、心の健康のためには本当に大切だと感じるようになりました。もちろん、まとまった時間を作るのは難しいです。だからこそ、ほんの数分でも、15分でも良いから、「自分だけのご褒美時間」を持つように意識しています。
例えば、
- 寝る前の5分間: ベッドに入ってすぐに眠れる日ばかりではありません。そんな時は、横になりながら好きな音楽を小さな音で聴きます。歌詞に耳を傾けるのではなく、ただ音に身を委ねるだけ。これだけでも、張り詰めていた心がふっと緩むのを感じます。
- 熱いコーヒーを味わう朝: 子どもを送り出した後、仕事に行くまでのわずかな時間。バタバタと家事を片付ける前に、まず一杯、丁寧にドリップした熱いコーヒーを淹れます。立ったままではなく、椅子に座って、一口ずつゆっくりと味わう。この時間が、「よし、今日も頑張ろう」というスイッチになります。
- お風呂でのプチ贅沢: 毎日シャワーで済ませることも多いのですが、時間に少し余裕がある日や、特に疲れていると感じる日には、奮発して買った少し良い香りの入浴剤を入れて湯船に浸かります。スマートフォンを持ち込んで、好きなウェブサイトを見たり、SNSをチェックしたり。湯気で画面が曇っても気にしません。この時間だけは、誰にも邪魔されない自分だけの空間です。
- コンビニスイーツとの密会: 仕事帰り、無性に甘いものが食べたくなることがあります。そんな時は、迷わずコンビニに立ち寄って、一番食べたいスイーツを買います。そして、子どもが寝た後、誰にも見つからないようにこっそりと食べるのです。罪悪感よりも、この「秘密のご褒美」感が、日中の疲れを癒してくれます。
小さな瞬間を大切にすること
こうした「ご褒美時間」は、どれも本当に些細なことです。他の人から見れば、「たったそれだけ?」と思われるかもしれません。でも、シングルペアレントとして毎日を乗り切る私たちにとって、この数分、この小さな贅沢があるかないかで、心の余裕が全く違ってくるように感じています。
完璧な母親でいようとか、家事を全て完璧にこなそうとか、無理に頑張りすぎる必要はないのかもしれません。手抜きできるところは手抜きをして、その代わりに、自分自身が心穏やかでいられる時間、ほんの少しでも「生きててよかったな」と感じられる瞬間を大切にすること。それが、長くこの生活を続けていく上で、とても重要なことなのではないかと思っています。
他のひとり親の皆さんも、きっとそれぞれに自分を労わる工夫をされていることと思います。どんなに忙しい日々でも、自分という人間がここにいて、頑張っていることを、自分で認めて、小さなご褒美をあげていきましょう。