会話が減った… 中学生の子との距離感に悩む日々
子どもの成長、それはちょっとした寂しさとともに
先日、ふと気づいたことがあります。子どもが中学生になって、家の中で発する言葉の数が、以前よりずっと減ったな、ということです。
もちろん、成長しているわけですから、いつまでも小さな頃のようにべったり甘えてくるわけではありません。それは頭では分かっているつもりです。体も大きくなり、声変わりもして、もう私よりずっと大人びて見えるときもあります。部屋にいる時間が増え、友達とのやり取りもSNSが中心。親が入り込む隙間が、物理的にも心理的にも少なくなってきました。
以前は学校であったこと、友達とのこと、楽しかったことや嫌だったこと、何でも話してくれていたような気がします。私の方から「今日どうだった?」と聞けば、「うん」「普通」「別に」といった短い返事が返ってくることが増えました。一生懸命話しかけても、スマホに目を落としたまま上の空、なんてこともあります。
「どう接すればいいの?」手探りの日々
分かります、これが思春期というものなのでしょう。親から少しずつ離れて、自分の世界を作っていく大切な時期なのだと思います。そう理解しようと努めているのですが、正直なところ、どう接すればいいのか分からず、手探りの毎日です。
昔のように無理に話しかけて、煙たがられてしまっては嫌だな、と思う気持ちもあります。かといって、何も話さないのは寂しい。何か困っていることがあっても、私に言ってくれなくなるのではないか、という不安もよぎります。
先日、どうしても聞いてほしいことがあったようで、子どもから珍しく学校の話をしてきました。嬉しくてつい前のめりで聞きすぎたのか、途中で「もういい」と話を打ち切られてしまいました。また失敗したな、と少し落ち込んでしまいます。
変化を受け入れ、新しい関係性を築く
でも、これも成長の過程なのですよね。きっと、子どもも私との関係性の中で、どう自分の世界を広げていくか試行錯誤しているのでしょう。私も、子どもの変化に合わせて、親としてのあり方を変えていく時期なのだと思います。
会話が減っても、完全に無視されているわけではありません。たまに「今日の夕飯なに?」「これってどうやるの?」と普通に話しかけてくることがあります。そういう、ほんの一瞬見せる「子どもらしさ」に、ほっとしたり救われたりしています。
この時期は、きっと焦らないことが大切なのでしょう。言葉数は減っても、気にかけているよ、見守っているよ、という気持ちを態度で示すこと。そして、子どもが話したいと思った時には、いつでも聞く準備ができていることを伝えておくこと。それが今の私にできることなのかな、と感じています。
中学生という時期は、子どもにとっても親にとっても、大きな変化のある時期です。戸惑うことも多いですが、これもまた新しい親子関係を築いていくためのステップなのだと受け止めています。同じように、中学生のお子さんとの距離感に悩んでいらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。決して一人ではないのですよね。お互いに、この手探りの時期を乗り越えていきましょう。